スウェーデンの民族学博物館 Etnografiska Museet 所蔵の蛇の自在置物。銘があった可能性が高い下顎が欠損しており、作者はわからないようだが、作風から高瀬好山の工房作と思われる。
Etnografiska Museet http://collections.smvk.se/carlotta-em/web/object/1306912
この作品は中央アジア探検で知られるスヴェン・ヘディン(来日もしている)の旧蔵品とのこと。
この蜻蛉の自在置物は同じくスウェーデンの東アジア博物館 Östasiatiska Museet 所蔵のもの。銀の翅に胴体は四分一であろうか。翅の下に高瀬好山工房の「宗義」の銘が確認できる。
Östasiatiska Museet http://collections.smvk.se/carlotta-om/web/object/107111
この蜻蛉の自在置物の旧蔵者 Karl Modeér 人はコレクターだったようで、同館に刀剣や鐔なども寄贈している。
東京国立博物館所蔵の明珍宗察の龍自在置物も、かつてスウェーデンのルンドグレン・コレクションのうちの一つであった。スヴェン・ヘディンがどのような経緯で蛇の自在置物を入手したのかも気になるが、それが当地の日本製武具のコレクターに影響を与えたのかどうかも、興味をそそられるところである。
コメントをお書きください